体験しなかったアニメ・・・・・・との付き合い方

体験しなかった作品とは、つまりリアルタイムで観れなかった作品のことだ。
とくに自分が生まれる前の作品は観ようがない。
わたしだと、1988年以前、つまり昭和のアニメは全部体験しなかった作品である。

では、そういったアニメにどう相対するか?
哲学者・ウィトゲンシュタインではないが、やはり、「語りえぬものに対しては沈黙するしかない」のだ。
わたしたちは、本質的に昭和のアニメを語り得ない。
昭和の歌謡曲を、訳知り顔で語る若いタレント・・・・・・。
わたしも、昭和の懐メロはずいぶん勉強したものだ。

そう、勉強する気概というものは大事なのだ。
古いアニメ、たしかに語り得ない。しかし、知ろうとしないのも「咎」なのだ。
わたしたちは懐メロをレンタルCDなどで聴きこむことで、たとえば(これは歌謡曲ではないが・・・・・・)チューリップの「心の旅」みたいな曲の普遍性を知ることができる。
優れた昭和のアニメにも、普遍性は宿る。
わたしたちはそれを語ることはできないが、知ることはできる。
そう、語らずとも、知っておくことは大事なのだ。
知識として。