グラスリップの第1話をカットごとに区切ってみた

はじめに

気まぐれで『グラスリップ』の第1話「花火」をカット別に説明してみようと思いました。
動機は、1話で何が起きているかわかりにくかった、という意見を多く目にしたからです。
木曜夜の放送後に、onenoteに書き留めたものをほとんどそのままコピペしたものです。
わたしは、映像理論や映像用語にほとんど詳しくありません。
なので初歩的な間違いがあると思いますし、後半から疲れたので数カットごとにまとめて説明するようにしています(^_^;)
無駄な努力を嗤ってやってください。

アバン・Aパート

1三国埠頭
2夏祭りの前、昼間。準備をする屋台。
3踏切。通過する電車。
三国港に停泊する漁船。一組の男女が左→右に手前を横切る。
 そのあとで若い女性数人や男子児童など次々と人が同じ向きに通ってくる。
5 2の別角度。祭りの時刻が近づいてくる。夕時。
6 5と同じ通りのアップ。右手前→左奥へとたくさんの祭りに向かう客が歩いていく。
7引き。ヘッドライトを点けた列車が右上→左下に走る。
8その車内にいる駆。車窓を見ている。本作初の主要人物顔見せ。ハーモニー。右下に名前テロップ。「沖倉 駆」
9奥から手前に迫ってくる列車をなめるように映す
10着物を着た透子の足
11左→右に祭りを練り歩く透子がこちらがわに振り向き、花火を見上げる。もうとっぷり暮れている。
1213花火。CGエフェクト。
14別角度から花火を見上げる透子を見下ろすように映し、ハーモニー、左下に「深水透子」
15ハーモニー 買い出しの雪哉と祐。違う場所から透子と同時刻に花火を見上げている。「井美雪哉」「白崎 祐」
16ハーモニー 視聴者に背を向けたやなぎを下から上へと全身映す。やはり同時刻に花火見上げている。
17ハーモニー こちらに対し真正面を向くやなぎ。「高山やなぎ」
18祭りに行かれず自室で花火を見ている幸の後ろ姿。
19ハーモニー 「永宮 幸」
20短いトンネルを抜ける列車
21駅。停車する。列車が奥に向かうにつれ花火が姿を現す。「第1話/『花火』」




22駅前、さきほどの列車が停車中。たくさんの祭りの客が行き交っている
23列車から降りてくる大量の客。その中に駆がいる。花火に関心がないのか見ていない
24花火
25空撮
2627輪投げ。透子が投げた輪っかが外れる
28一緒に輪投げに興じる透子、やなぎ
29やなぎが投げた輪っかが的中する
30手前に行き交う祭りの客を映し、奥にはやなぎ、透子の後ろ姿。やなぎの一人称が「うち」であることが判明する。イマジナリーライン遵守
 やなぎが当てた景品はセロハンメガネ
31そのメガネを持つ透子
32透子の眼アップ。かけたメガネに花火が映る。
33花火ドアップ
34大量の花火
35透子の片目のドアップ。ジュンジはtt10話といい眼の描写にこだわりがあるのか。
 このカットは裸眼の片目に花火が映っている
 と、駆の幻聴「やっと見つけた。」
36訝しげに「どした?」と透子をみつめるやなぎのアップ
37 30と同じ構図。見つめあう親友同士。メガネをはずす透子(㉟では裸眼、?)
38透子、鈴を見つけ、反対側の露店に駆けだす
39鈴。ドアップ
40早くも透子が鈴を手に取っている。透子とやなぎよりも手前に大きくふたりの女の子がうつり、風鈴に感嘆している。透子「これ(鈴)くださぁい」
41 40と真逆から透子、やなぎをうつす、つまり、透子とやなぎが大きくうつる
 ハーモニー、と! カメラが曲がるようにパンし、僕らの視界に駆が入ってくる。駆に向けてズーム。
 なんというジュンジらしさ
42空からの引き。駆が花火に眼もくれず透子たちのわきを通り過ぎる。
43ブレるカメラ。いっそう花火が上がる。
44立ち止まる駆。と途端に画面の色彩が変化
45花火に眼をみはる透子とやなぎ、の真上に花火エフェクトが・・・・・・
46ふつうの色彩に戻る、ついに振り向く駆
47透子の後ろ姿を見る。
48 46と同一
49ふと振り返る透子
50駆はもういない
51駆がいたはずの場所をずっと凝視する透子
52森の向こうに何発も何発も上がる花火
53神社の空撮。小さく飲食物を運び階段をのぼる祐と雪哉がうつっている
54花火をバックに弁当パック(?)を抱えた祐、ラムネやリンゴ飴を抱えた雪哉が歩いてくる
55反対側カメラ。雪哉と祐が夜空に振りむく。
 駆以外の登場人物がさかんに花火に反応している。
 と! カメラがスライドし、雪哉・祐の向かって左横奥でやはり花火に振り向いている透子、やなぎがいる。
56ラムネのビー玉を押し込む透子。強引
57あわてて炭酸を飲み込もうとする
58ラムネの中のビー玉のドアップ
59さらにビー玉にカメラが寄る。
60ラムネを(当たり前だが)ラッパ飲みする透子。ビー玉がかすかにちりちり鳴っている。
61それを横目で眺める雪哉・・・・・・
62雪哉をじっと見るやなぎ。やなぎと雪哉の目線が合わない・・・・・・
 もっともtruetearsらしい演出
63雪哉「おれ高校受験のころ毎日ここ来てた」引いて4人を小さく映す。たわいない会話。
64駆が階段を上ってくる。
65それに気づく透子
66透子、駆がわきの階段を通ってどこかに向かうのを見る。
67駆アップ、リュックを背負っている
68やなぎの言葉に首をもとに向ける透子。
69 4人アップ。祐がたこ焼き食ってる
70 透子「卒業したら友達でなくなるの?」
71 やなぎ「なにが起こっても変じゃない」
72 4人を正面から映す、幸と祐の関係がほのめかされる
73 またもや大量の花火。
 透子「未来の私が全部解決してくれますように!」
74 神社のロングで、祭りのシークエンス終了。ここまで約9分


75 朝。カゼミチの外観
76接客をする雪哉。祐のおじいちゃん登場
77指定席にすわる三人娘。
78祐「じいちゃんは雪哉をほんとかわいがってんなあ」
79やなぎ「どっちがほんとうの孫だかわかんない」
80透子「【雪くん】、人気者だし」やなぎ「年寄受けがいいだけ(若干ヤキモチ!?)」
81雪哉「なんの話だ」
82幸。幸が雪哉を一瞬見た、ように見える。しかし瞬時に目線がテーブルへと向かう
83鈴、のとなりにあるセロハンメガネに興味を示す
84じぶんのメガネをはずしセロハンメガネをかけようとする幸。
  さりげなく信長と早見のTARITARIネタ。爆笑
85幸にホの字の祐がちらちらと彼女を見やる。赤面。
86セロハンメガネをかけたまま、祐をまじまじと見る。無口。
87ドキドキする祐
88スマートフォンを取り出す
89スマホに身を乗り出す幸
90幸の視点。スマホの光の点滅が浮かび上がって見える。
  『キラキラしてる』
9192盛大なデフォルメで花火を体現する透子
  「祭りが終わる・・・・・・」

93ひのでばしを自転車で渡る透子。
 そういえばまだ夏休みだ
94自転車に乗りながら「ただいまー」
95深水家は道路沿いの高台に建っている
96海。入道雲。球根のようなガラス。
97透子がそのガラスを見ているらしいカット。
98イマジナリーラインおかまいなしに現実に戻り着替えた透子のバストアップ。異常にわかりにくいがおそらく96のガラス細工を見ていたと思われる
99深水母登場
100透子の奥から妹・陽菜登場。なんとここで丸カット演出。デフォルメされたキャラが丸の中で会話する。  どうやらこれがフォーマットのようだ
101102自転車で買い物に行く陽菜
103104ガラス工房に場面転換。ガラスを溶接している。
105106107108109110111ガラス作り役の透子。非常にまじめな表情で、父さんと共同制作。
112鈴。
113幸の部屋。本を読む幸。
114またもや丸ワイプで透子、やなぎ、雪哉がしゃべり―――

115
   唐突に唐突にカゼミチへと時系列が逆行する。
116雪哉とやなぎの夫婦漫才。どうやら時系列は、75〜92のシーン

117
   もとの時系列に戻る。アクロバティックすぎるよ・・・・・・読書を中座する幸。
118カミュ『転落・追放と王国』マイナー!?

119校庭で野放しにされるニワトリ。徐々にパンしていき、写生中の透子(制服)が映る。
   いつのまに制服に!?
120校舎と校庭
121校庭の階段で写生する透子、どことなくtt
122クレパスを使っている
123ニワトリ(ジョナサン)を黙々と写生する透子
124125ジョナサンが移動するに合わせ位置を動く透子
126127校舎から出てくる駆
128校庭に透子の姿を認める
129真剣に描く透子 駆「君だったのか」
130131振りかえる透子。まぶしい
132〜138透過光。駆。ダビデ

Bパート

139照れる透子
140「何年生?」「3年生」
141駆「名前は」
142「名前はなに」
143「深水透子」
144145「透子」前もって透子を知っているのか!?
146「お祭りで、鈴、買ってたよね」
147ふたりの引き。呆然とする透子だが、ジョナサンを追うために駆から離れる
148149フッサールというニワトリもいるらしい。哲学ネタかよ。
   「ジョナサンだけは『異邦人』」
150駆「だから一羽だけ浮いてるのか」
151透子「?」
152時間が飛び透子は写生に戻っている。「放し飼いだから描きづらいったら〜」
153「檻の中に入れればいいんだ」「そんなのかわいそう。あなたにジョナサンなついてる」
154155「好きなとこ歩けたらいいなんて透子の価値観に過ぎない」「自分から檻に入る動物なんていないよ」
   ※ミシェルフーコー!?
156157158「それは選択肢が不足してるからだ」「えっ」「ここは港町だしネコもたくさんいる」
159「ネコに襲われるかもしれない」
160「魚でおなかいっぱいだから大丈夫!」名言
161162「ジョナサンは飛んで逃げるから」
163164165166167短いカットバックの応酬
168169透子「にげてぇぇぇぇ」唐突・・・・・・
170飛び立つジョナサン
171透子「はぁはぁ」
172じべたのジョナサン
173「いったいなんなのよ」「飛んで逃げるんだろう?」
174「俺は敵? 味方?」
175透子「は?(いったいなんの敵/味方なのよ)」
176「それならジョナサンは、わたしが守るから!」何を悟ったんだ・・・・・・?
177〜179にらみあい

180校舎の窓。先生と交渉するが・・・・・・
181百の軽自動車が入構
182183ニワトリを抱きかかえる祐、透子、雪哉を横並びに映す。わりかし異様なカット
184〜188白崎百、登場
189190百「てへぺろ」  かやのん!?
191−192 191はてへぺろにジョナサンが反応しているカット。
  次の玄関にいる透子の場面と混同してしまう。
193194幸をたずねる透子とチャボ*1
195〜198チャボを運搬する白崎きょうだい
199わかりにくいが雪哉とやなぎが同居する家の全景
200201やなぎの部屋にいつのまにかニワトリが・・・・・・
202〜206夫婦漫才。ニワトリを匹で数えるやなぎ。まともに透子に嫉妬するやなぎ

207
  なんとなんと此処でありえないほど唐突に夏祭りのシーン(57の手前あたり)に逆行し、ラムネの開け方がわからないやなぎと、わかる透子が・・・・・・
  やなぎにまったく気のない雪哉
208 おそらく57と同一カット。(こういうバンク運用がいまだかつてあったか!?)
209 花火の流用

210〜217やなぎの不穏な発言
  透子に対するねじれた感情がジュンジらしい
218も一度二人の家の全景
219220自習中の幸、とチャボ
221〜223 坂井市の風景
224もいっちょ深水家
225226ジョナサンとじゃれあう透子。
  それを見た母さんの信じられない不穏発言
  考えてみれば、ニワトリを見て鶏料理を思いつくのは自然
227深水家を裏側から
228〜231部屋の透子、ジョナサンに話しかけていたがいつのまにか寝落ち
232233「おねーちゃんごはーん」
234水炊き
235透子、ジト汗。由緒正しき漫符
236 234の流用。お鍋の中身が減っていく。その様子をワンカットでひたすら映しまくる
  いつのまにか家族との会話が透子のモノローグになっている
  駆に吹聴され透子がニワトリを引っ越させたことが視聴者にようやく朧げにわかってくるw
237 ジョナサンの鳴き声で我に返る透子、一目散に部屋へ。
  以降しばらくFIXで3者の会話を映す。こういう演出好き。
238夫婦ののろけ話。かなりここもFIXで長目。
239ジョナサンに翻弄される透子

240241またもや校庭にニワトリが・・・・・・

242カゼミチ
243244祭りはまだまだ終わらない
245246 Aパートの店番は雪*2だったが、きょうの店番はやなぎ。かわりばんこ
247ハーモニーで長目に談笑する5人を描写。PVにもあったカット
  結局ニワトリ引っ越し作戦は失敗した模様
248はじめハーモニーでドアを止め実線でうごきだす
249駆、入店
250祐「ニワトリって朝鳴くんだね」

251コケコッコー。朝のカゼミチ

252幸「タマゴ・・・・・・産まなかったね」
253〜257やなぎ「なんであんなことしようと思ったの」透子「えっと転校生がね・・・・・・」
  歩み寄る駆・・・・・・
258〜261駆と透子の邂逅
262透子(おっどろいた〜)
263はじめて名乗る駆
264265266祐、幸、やなぎ
267268透子になれなれしく話す駆がなんだか雪は気に食わない
269270とつぜん駆にキレる幸。!?
271272273幸、駆、そして雪を順繰りに見るやなぎ。
  異常にわかりにくいぞ・・・・・・
274275今回を象徴するようなカット。
  にらみ合う幸と駆。
  駆をねめつける雪
  、のほかにも、なぜか透子、やなぎの眼が合っている、ように見える。
276透子の背後から駆「『あの日』君と同じものを〜」
277カゼミチ
278279花火。回想。
  冒頭に立ち戻るのは必然か。

*1:茶色いニワトリのことを、ついこう呼んでしまうのです、おれは

*2:雪哉はこう表記したほうがいいかもしれない。