機動戦士ガンダム第2話「ガンダム破壊命令」

それにしても番組の第2回から主役機の「破壊命令」とはずいぶん冒険したサブタイトルである。ご存知のとおり第1話のサブタイトルは「ガンダム”大地に立つ!”」であり、大地に立った途端破壊されてちゃあたまったもんではない。

そう、前回でガンダムは”大地”に立ったのである。大地といっても地球とか惑星の地面のことではなくコロニーの”大地”であるが。もはや地球ではなくスペースコロニーが彼らの自然であり、大地なのである。

しかし大地に立った途端、ガンダムは宇宙に連れて行かれる(正確には宇宙への脱出)。いちおう地上戦だったコロニー内の戦闘からいきなり宇宙での、しかもシャア専用ザクとの戦闘を強いられるのである。さっきから大地に立ったと思ったら破壊されそうになったり地上戦やったと思ったら宇宙戦強いられたりとか、ファーストガンダムの展開が突飛であるかのようないい方をわざとしていますが、要するにこの時代のアニメ、展開が速かったんですね。

ただ、物語だけ取り出すなら展開はたしかに速いんだけど、それでいてひとつひとつの描写が細かいのがこのアニメの恐ろしいところなんだよな。なんというか、登場人物の一挙手一投足が。登場人物の一挙手一投足をちゃんと描写しているのが見て取れるのだ。作画枚数はたしかに少なめなんだろうけど、キャラの動かし方にしても要点をきちんと押さえているのである。

物語がアニメの全てじゃないんだよな。とりわけキャラに付随する物語にわれわれはこだわりがちだけど、キャラクターとストーリーだけでアニメが成り立っているんではない。アニメは描写の積み重ねでもある。物語だけ追う観方だとつい描写の連続を見過ごしてしまう。

ところでこの回アムロビームライフル撃ち過ぎだろw