何事も習うより慣れ。

「習うより慣れろ」という諺を知っているかたは多かろう。なにかを習得しようとすると、つい無理に肩に力が入ってしまうもの。呼吸をととのえて、自然体で、なにかにからだを順応させるべきだ。
アニメにしてもそうだ。アニメはからだで覚えるべきだ。

からだとは、五感。
五感をアニメに研ぎ澄ますこと。それが何よりも大事。そのためにはアニメと距離をとるよりも、むしろアニメにべったりと取り付くのだ。

わたしがそうだったから。
わたしには、絵心なんてなかった。映画に子供の頃から魅せられたというわけでもなかった。劇団に入ったこともない。
それでも、アニメに慣れれば、「体感」すれば、アニメに対し一家言を、どうにか持つことが出来た。

もちろん観なきゃ恥ずかしい作品を観ていないということは多々ある。
でも、アニメに関して知り尽くしていなくとも、アニメに関しての語りを持つことはできた。
それが仮りそめの<語り>だとしても……。道は、ひらけた。