アウトブレイク・カンパニー#1

アウトブレイク・カンパニー#1

 主人公が重度のオタクで、いきなり『新世紀エヴァンゲリオン』を引用してくるあたり、嗚呼そういう雰囲気の作品なんだな、と理解することは誰にでもできる。
 そのオタク文化引用が浅薄なものにとどまるか、とどまらないかは作品に対する心象を大きく左右するが、この原作者で「浅薄なものにどどまる」とは思えないなあ……。

スクラップド・プリンセス』って、知ってますか。
 貴種流離譚を、アニメで、すごく地味にしかし丁寧にやってみせたボンズ作品です。
 そして、『スクラップド・プリンセス』の原作者こそが、『アウトブレイク・カンパニー』の原作者であらせられる榊一郎先生なのです。
すてプリスクラップド・プリンセスの愛称)』を書き上げるようなクレバーな作家が浅薄なオタク文化引用で留まるとお思いですか!?
 別に原作者が阪大卒とかそういうのはどうでもいいんだよ。

 でも「オタク」を「メタファー」としてとらえるようなアニメの見方は関心しないなあ。
 むしろAパート入りで出てきたメイドさんにブヒブヒ言ってるほうが楽しい気がしますよ。
 ラノベに無理に思想とか読み取りますかねえ。

 でねえ、ちょっと気になるのが、TBSのこの枠にしては、ちょっと音の重ね方がずさんじゃない!? ってこと。まあ俺は録画で後追いで観てるからでかい口は叩けないけど。
 それでも、例えばAパートで出てきたドラゴンの鳴き声SEとか周囲から著しく浮いてたよ。心配だね。